バーチャルワールドの特徴のひとつは3D空間という表現手法だ。広義のバーチャルワールドサービスとしては2Dや3D風のサービスも含まれるが、新しい表現手法としてバーチャルワールドが扱われるとき、それは「ネットワーク化された3D空間」という性質を指すことが多い。こうした表現手法を持つバーチャルワールドについてはしばしば「メディア」としての側面が語られるが、「まだ規模としてマスではない」(テレビ東京 横銭氏)といわれるように、インフラとして到達可能なユーザー数は極端に限られているのが現状だ。
しかし一方で、マスメディアとして確固たる地位を築くテレビ業界では、コンテンツやノウハウをテレビ以外の場で生かせるインフラとして、また感覚や体験を伝えられる新たな表現手法としてバーチャルワールドが注目されている。
第2回は「メディアとしてのバーチャルワールド」について、各局にその試みをあわせて語ってもらった。