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米医療センター、セカンドライフをアスペルガー症候群治療に活用

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米医療センター、セカンドライフをアスペルガー症候群治療に活用

アメリカの医療センター「UT Dallas Center for BrainHealth」が、若いアスペルガー症候群の患者の治療にセカンドライフを利用している。患者はアバターをとおして日常生活をロールプレイングし、より適切な対処方法を学んでいるという。

アスペルガー症候群とは、一般的に「知的障害がない自閉症」として知られる発達障害の一種。対人関係におけるコミュニケーションの障害が特徴で、患者は他者の仕草や雰囲気などから相手の感情を読み取る能力が欠けており、心を読むことが難しく、特定の分野への強いこだわりを示す特徴も見られるという。他の自閉症に見られるような言語障害や知的障害は比較的少ない。
これに苦しんでいる若い患者のトレーニングのため、UT Dallas Center for BrainHealthはセカンドライフを導入。
仮想世界では、レストランや様々な店舗、オフィス、公園、アパートでの生活など、日常生活とほぼ変わらない状況を再現可能であり、常に違うユーザーと交流できる。そこで彼らは、自分のアバターを通して他者と面談するトレーニングをし、ロールプレーイングを積み重ねることによってコミュニケーション能力を身に着けていくのだという。
こうした仮想世界療法は、現在では脳のリハビリテーションの新しいツールとなり、セラピストは他の自閉症や精神分裂症、注意欠陥障害、中毒、脳卒中、脳損傷で苦しむ人々の治療にも活用しているという。

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