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【VWCレポート】存在感を示したアジアのVirtual Worldプレイヤー

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10月10日・11日(米国時間)に開催されたVirtual Worlds Conferenceでは日本を含むアジアのプレーヤーからの発信も目立った。
■中国発のVirtual World「HiPiHi」
【VWCレポート】存在感を示したアジアのVirtual Worldプレイヤー
HiPiHi社の許暉氏
本誌でも何度かとりあげたことのある中国発のVirtual Worldサービス「HiPiHi」の許CEOはセッション「Virtual Worlds in China」の中で「北京五輪で中国が注目されつつある。そうした流れのひとつになりたい。」と語った。
8月にシンガポールで発表したグローバル戦略も徐々に形を現し始めている。
Virtual World関連の大手企業Millions of UsはHiPiHi社とパートナーシップを結んだことを発表した。Millions of UsのCEO、Reuben Steiger氏は「中国は欠かすことのできないマーケットだ。」と語り、HiPiHi社を「中国のマーケットリーダー」と評している。また、HiPiHi社がグローバル戦略のひとつとして挙げていたVirtual World間の相互接続や各社が共同しての標準策定といった方向性は、今回のカンファレンスを通してより大きな流れとして顕在化してきている。
■会場には日本から参加者も多く見られる
セカンドライフのアクティブユーザー数が世界2位となった日本。Virtual World業界としても日本市場は無視できない重要な市場のひとつだ。
【VWCレポート】存在感を示したアジアのVirtual Worldプレイヤー
メタバーズ社の島谷直芳氏
セッション「The Asian Market - What We Can Learn」には日本からメタバーズ社の島谷直芳氏が登壇した。セッションでは世界的な成功を収めているSNS「My Space」が日本で苦戦している例などが示され、日本の文化的な差異がその一因として挙げられる中、島谷氏は「個人の考えの積み重ねが国の文化になる」と、日本文化の差異の前に個人の考えを把握することも重要であると語った。
【VWCレポート】存在感を示したアジアのVirtual Worldプレイヤー
3Di社の竺振宇氏
日本のngiグループの3Dインターネット分野に関する戦略子会社である3Di社はゴールドスポンサーとしてカンファレンスをバックアップ。さらにオープンソースを活用した仮想空間プラットフォーム「Jin-sei」やWebサイトからセカンドライフにアクセスできる「Movable Life」を会期中に発表し、EXPOでの展示を行った。ブースには担当者が常駐して説明を行っていたが、その反響は「予想以上」(同社担当者)と語る。内容は「技術的な質問が多かった」という。同社CTOの竺振宇氏はセッション「Web-based Virtual Worlds」にも登壇した。
また、会場には日本からの参加者も多く見られ、精力的に活動を行っていたことが印象に残った。世界的なITムーブメントというと欧米が中心となることが多かったが、Virtual Worldのキープレイヤーの一角をアジアが担っていることは間違いなさそうだ。

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