【CEATEC JAPANレポート】カンファレンス「バーチャル空間はビジネスフロンティアか?」

 

10月3日、千葉・幕張メッセにて開催されている「CEATEC JAPAN」にて「バーチャル空間はビジネスフロンティアか?~ユビキタス3Dコンテンツの可能性を探る~」と題したカンファレンスが行われた。本カンファレンスには、セカンドライフで日本人居住区運営・企業参入支援を行う株式会社マグスルの新谷卓也氏、2Dの仮想世界プラットフォームを提供する株式会社バサラの石田茂暁氏らも登壇し、様々な見解が語られた。
セカンドライフ以外の仮想世界への対応も想定
【CEATEC JAPANレポート】カンファレンス「バーチャル空間はビジネスフロンティアか?」
世界的にセカンドライフの名前が広まったきっかけのひとつはセカンドライフの土地取引で成功したアンシェ・チュン氏をビジネスウィーク誌がとりあげたことだった。こうした経済的効果を見せるきっかけは確かにインパクトは大きいが、個人の立場で楽しもうとする日本のユーザーには「お金のにおい」が敬遠されることもある。
「仮想空間の浸り方~セカンドライフでのビジネス展望~」のテーマで登壇した新谷氏は、この点について日本人ユーザーが受け入れやすいよう配慮したという。「『お金』から入るのではなく、『セカンドライフの中にバーチャルカンパニーを設立する』という『遊び心』をいれた」。こうした遊び心がユーザー主導のコミュニティ形成にも寄与したのかもしれない。
また、同社はこれまでに手掛けてきたセカンドライフ関連の各事業に加え、2008年初頭からはセカンドライフ以外の仮想世界サービスへの対応も想定しているという。具体的なものはなにも決まっていないとのことだが、セカンドライフで培われたノウハウが今後どのように生かされるのか気になるところだ。
仮想世界の環境情報もコミュニケーションに影響する
【CEATEC JAPANレポート】カンファレンス「バーチャル空間はビジネスフロンティアか?」
2Dの仮想世界プラットフォームを提供する株式会社バサラ社長の石田茂暁氏は、同社の仮想空間システム「メタゲート」を各コンテンツホルダー企業に提供して運営してきた。その中で印象に残っていることをいくつかあげ、番外編として「(仮想空間の)四畳半の和室でチャットするとなぜか和んでしまう」と語った。
これについて、同氏は「仮想空間ではチャットのテキスト情報だけでなく、環境情報も重要なのではないか」と指摘した。
パネルディスカッション
【CEATEC JAPANレポート】カンファレンス「バーチャル空間はビジネスフロンティアか?」
カンファレンス最後には登壇者らによるパネルディスカッションが行われた。
新谷氏はセカンドライフの初期のユーザー層について「ゲーム好きが集まるのではないか」と考えていたというが、実際はオンラインゲームユーザー以外のユーザーも多いことに意外性を感じたという。
「オンラインゲームを体験してこなかった人がどう行動するのか興味深く見ていたが、そのうち、セカンドライフ内の同じ時間、同じ空間で体験を共有することを皆が新鮮に受け取っていることが感じられた」
続けて、同氏はこうした体験について「これまでは(オンラインゲームユーザーが感じるような)コアなコンテンツだと思っていたものが、セカンドライフによって皆が体験できるものになった、という気はしている」と語った。
対して、石田氏は同社の仮想世界サービス「メタゲート」について、「オンラインゲームユーザーが非常に多い」という。この違いについて同氏は「セカンドライフはオンラインゲームとはちょっと違うジャンルにみえるのではないか。オンラインゲームユーザーもセカンドライフを試していると思うが、結果的に残ったのが今のユーザーではないかとも思う。」と語る。
全体を通して「バーチャル空間はビジネスフロンティアか?」というテーマで開催された本カンファレンスだが、「バーチャル空間」以外の話題も多かった。結果、アプローチの多様性を重視するあまり、若干散漫となってしまっている印象を受けてしまったのは残念だ。
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