第3回 「There」

   2011/04/01

さて、この特集も第1回、第2回と続けて国内のメタバースを見ていったが、今回からは海外のメタバースに目を向けてみたい。
今回とり上げるのは、2003年よりサービスを開始している古参メタバース「There」だ。
 【集中特集:セカンドライフ以外のメタバース】第三回 「There」
日本国内ではセカンドライフの話題に隠れてイマイチ影の薄い「There」だが、実はセカンドラフよりも早くボイスチャットを導入し、2003年のサービス開始直後に既にインワールドでイギリスのバンド「Steadman」のライブを開催していたりする。最近も「Beastie Boys」がライブを行った。
さらにMTV Networksの番組コンテンツとメタバースの融合サービス「Virtual Laguna Beach」と「Virtual Hills」のプラットフォームにThereが使用されたのは記憶に新しいところ。(通常の「There」とは切り離されている)
どちらかというと、ビジネスよりカルチャー面での活動が活発なメタバースの印象を受ける。
そこで早速筆者もユーザー登録してThereを体験してみることにした。
 【集中特集:セカンドライフ以外のメタバース】第三回 「There」
基本的な登録の方法はセカンドライフとそれほど大差ないのだが…
 【集中特集:セカンドライフ以外のメタバース】第三回 「There」
 【集中特集:セカンドライフ以外のメタバース】第三回 「There」
デフォルトアバターのバリエーションが少なく、男女どちらも髪型と肌の色が3種類ずつしかない。服装も選べないようだ。まあこれはインワールドでカスタムすればよいのだが。
そしてログインすると、まずこのような画面が出る。
 【集中特集:セカンドライフ以外のメタバース】第三回 「There」
少し触ってみて印象に残るのは、とにかく動作が軽くてスムーズなところだ。
3Dの画面上でも簡単な操作でWebページを開いて閲覧することができる。
 【集中特集:セカンドライフ以外のメタバース】第三回 「There」
ログインして一番最初に降り立つ場所。南国リゾート風の砂浜にさまざまな看板が置かれている。
 【集中特集:セカンドライフ以外のメタバース】第三回 「There」
一番最初のスタート地点に操作方法の説明看板があるのはありがたい。
 【集中特集:セカンドライフ以外のメタバース】第三回 「There」
地図を見ていたら他のユーザーにチャットで話しかけられた。文字の表示は最初からマンガの吹き出し風でユーザー個人ごとに表示されるようになっている。
ざっとスタート地点を見て回ったが、予想以上にたくさんのユーザーが集まっている。日本ではセカンドライフの成長ばかりが報じられているが、何気にこのThereも数十万人のユーザーを抱え、年内には300万ユーザーを超えるのではないかと噂されているそうなので、なかなかどうして侮れない。
 【集中特集:セカンドライフ以外のメタバース】第三回 「There」
因みに「There」全体の広さは「地球とだいたい同じくらい」とのことで、現在のセカンドライフと比べるとかなり狭いようだ。
 【集中特集:セカンドライフ以外のメタバース】第三回 「There」
 【集中特集:セカンドライフ以外のメタバース】第三回 「There」
筆者のデフォルトアバター。グラフィックは正直なところセカンドライフの方がはるかにレベルが高い。単純なグラフィックのせいかどことなくアジア人のような雰囲気。
 【集中特集:セカンドライフ以外のメタバース】第三回 「There」
そこでアバターをカスタムしようとするが……まだ始めたばかりなのでアイテムが何もなく変えようがない。しかしカスタムする際、服やアクセサリー、髪の毛、小物などの形状を見ながらコーディネイトできるような仕組みになっており、とても使いやすそうだ。この仕組みは是非セカンドライフにも見習ってもらいたい。
 【集中特集:セカンドライフ以外のメタバース】第三回 「There」
アバターをカスタムするには「SPA」へ行ってアイテムを揃えるとよいとのこと。そこでインワールドからWebページのリンク集を開き、数箇所あったSPAの中から一つを選んでワープ。繰り返して言うが、とにかく動作がスムーズでストレスが溜まらない。

 【集中特集:セカンドライフ以外のメタバース】第三回 「There」
SPAには髪の毛から洋服、靴、バックなどさまざまなアイテムが用意されていた。しかしどれも有料で無一文の筆者はどうすることもできず。
とりあえず試着だけはしてみたが、セカンドライフのグラフィックに慣れてしまった目で見ると、はっきり言ってお金を出して買う気にはとてもなれない…。
 【集中特集:セカンドライフ以外のメタバース】第三回 「There」
Thereにも「Therebucks(ゼアバックス)」という仮想通貨が用意されており、これでアイテムを売買するのだが、Thereにはただ売買するだけでなく「オークション」の機能もある。現在も車一台からペンダントなどの小さいアクセサリーまでさまざまなアイテムがオークションにかけられていた。
ざっと触ってみて感じたことは、Thereはなんだか「まったり」した雰囲気があるということだった。
一応仮想通貨もありアイテムの売買もできるのだが、そんなにビジネスや金儲けに躍起になっているという雰囲気でもなく、インワールドにいたユーザーもただチャットで他のユーザーとのコミュニケーションを楽しんでいるようだった。
元々Thereはセカンドライフと比べて、ビジネスよりも学会の研究などに盛んに利用されていたという。またThereを運営するMakena Technologiesも、今後は政府や民間の教育関連のユーザーに向けたサービスの構築を行うと公表している。
かつて日本にSNSというサービスが産まれた頃、最初にGreeやmixiなどの総合SNSから始まって、その後コミュニティが発展・成長していく形でさまざまなジャンルの「専門SNS」に分化していったように、メタバースもいずれはジャンルや使用目的、ユーザーのタイプによって細分化されていくのかもしれない。
There
http://www.there.com/
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