いろいろな仮想空間にログインしてみた

第1回 「splume」

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アメリカ発のメタバース「セカンドライフ」が現在話題になっているが、実はセカンドライフ以外にもメタバースサービスは国内外に数多く存在し、それぞれに違った特徴があり長所もあれば短所もある。
そこで今回、短期集中特集として「セカンドライフ以外のメタバース」をとりあげてみたいと思う。
まずは今年3月20日にリリースされた初の国産メタバース「splume(スプリューム)」を見てみたい。
「splume(スプリューム)」は株式会社スプリュームが提供するメタバースで、専用ブラウザ「CRブラウザ」でアクセスするのが特徴。
【集中特集:セカンドライフ以外のメタバース】第一回 「splume」
splumeをインストールするとデスクトップにこのようなアイコンが表示される。これをクリックすると…
【集中特集:セカンドライフ以外のメタバース】第一回 「splume」
「CRブラウザ」が立ち上がり、上記のようなトップページが表示される。ログイン画面や操作の説明などにページが別れており、まず自分がどこに行けばいいのか一目で分かるのが特徴。セカンドライフのように「アカウントを取得したが、まず何をしてよいのか分からない」という事態に陥らずに済む。
【集中特集:セカンドライフ以外のメタバース】第一回 「splume」
そしてログインすると、さらに上記のように「南国」「フューチャータウン」「ロックタウン」「空間リンク集」「はじめてのかた(初心者チュートリアル)」、現在リアルイベントと連動した展開を見せている「REMIX 07 TOKYO」エリアとさまざまな世界への入り口が表示され、ここから自分の行ってみたい世界へワープすることができる。
まずはじめに「フューチャータウン」へ行ってみた。
【集中特集:セカンドライフ以外のメタバース】第一回 「splume」
「フューチャー」というよりは「メルヘン」と言った方が似合いそうなパステルカラーの街並み。全体的に明るくてかわいい感じのデザインにまとめられている。
【集中特集:セカンドライフ以外のメタバース】第一回 「splume」
splumeもセカンドライフと同様に他のユーザーとチャットで交流できるが、それぞれのコメントが”吹き出し”状に表示される。マンガに慣れている日本人にはこちらの方が馴染みが良いかもしれない。
【集中特集:セカンドライフ以外のメタバース】第一回 「splume」
次は「南国」エリア。はっきり言って降り立ったところは砂浜と看板以外特に何もない。しかし筆者が行ったときには「海賊の宝探しイベント」が開催されていた。
そこからさらに「洞窟」や「宇宙」などのエリアに移動できる。
【集中特集:セカンドライフ以外のメタバース】第一回 「splume」
【集中特集:セカンドライフ以外のメタバース】第一回 「splume」
↑ロケットプレーン・キスラー社のロケットが見える
【集中特集:セカンドライフ以外のメタバース】第一回 「splume」
次は「ロックタウン」エリア。その名のとおりギターやドクロ、ファイヤーパターンなど”ロック”なモチーフの看板が並んでいる。ここにはイベント開催用のナイトクラブもあるようだ。
↓動画で見る

【集中特集:セカンドライフ以外のメタバース】第一回 「splume」
そして最後は「REMIX 07 TOKYO」エリア。こちらは以前国内ニュース「マイクロソフト、splume内でイベント「REMIX07 TOKYO」をPR」でもお伝えしたのでそちらをご参照頂きたい。
一通りエリアを回ったところで、今度はアバターのカスタマイズに挑戦してみる。
splumeではアバターのことを「HUB(ハブ)」と呼ぶ。アカウント登録時には男性・女性の人間タイプの「HUB」ももちろん用意されているのだが、splumeではこのほかに動物タイプのものとロボットタイプのものもデフォルト「HUB」として用意されている。
それぞれ服や顔の形、パーツ、スキン、小物の組み換えでカスタマイズできるようになっており、専門のショップもあらかじめ設けられている。
【集中特集:セカンドライフ以外のメタバース】第一回 「splume」
どのパーツも全体的に2頭身でかわいらしいデザインに統一されているようだ。無料のものと有料のものがあり、有料アイテムはWebMoney決済で購入できる。
まだ行われていないようだったが、将来的にはユーザーが製作したアイテムも売買される予定とのこと。
とりあえず筆者は無料のアイテムだけ全部もらい、それらを使ってカスタマイズに挑戦した。
変身前
【集中特集:セカンドライフ以外のメタバース】第一回 「splume」
変身後
【集中特集:セカンドライフ以外のメタバース】第一回 「splume」
ただ色が変わっただけのような………
正直なところ、まだできたてのサービスのためかユーザーもあまりおらず、コンテンツも充実しているとは言えない。現段階では「安心して日本語で日本人同士でコミュニケーションが楽しめる」のが魅力といったところか。
しかしセカンドライフと比べて、スナップショットの撮影及び画像の整理がとても楽だったのが印象に残った。
【集中特集:セカンドライフ以外のメタバース】第一回 「splume」
splumeでスナップショットを撮影する場合、画面上部にあるカメラのアイコンをクリックすればよいのだが…
【集中特集:セカンドライフ以外のメタバース】第一回 「splume」
これで一枚スナップを撮影するだけで、自動的に「マイピクチャ」の中にsplumeのスナップ専用の「CRbrowser」というフォルダが生成され…
【集中特集:セカンドライフ以外のメタバース】第一回 「splume」
さらに自動的に撮影した日にち別に収納されるという仕組みになっている。
セカンドライフで思いつくままスナップショットを撮影し、いつの間にかフォルダの中がごちゃごちゃに……という経験をした者にとって、この機能は本当にありがたい。
しかしsplumeの最大の特徴は、ユーザー自身が3Dの空間を製作してそれぞれリンクできる「空間リンク」の機能だろう。
3D記述用の言語「VRML2.0」の出力に対応した3Dモデリングソフトがあれば、誰でも自分の好きなように空間や建物などを構築できる。これらユーザーオリジナルの空間は「ワールド」と呼ばれ、splumeのエリアと同じように公開して行き来することが可能だ。
数こそまだ少なかったが、ポップな作風のものからリアル志向のものまで個性的な「ワールド」が展開されていた。
【集中特集:セカンドライフ以外のメタバース】第一回 「splume」
こちらは「平城京」を再現したワールド。現実世界で失われてしまったものをリアルに蘇らせるには、3Dの仮想空間はまさにもってこいの場所と言えるだろう。
また、土地を確保したりデータをアップロードしてものづくりをするのにいちいち仮想通貨が必要となるセカンドライフと違い、splumeは基本的には全て無料。splumeが課金するのはアバターアイテムだけで、その他の活動にお金は必要なく、ユーザー間でのお金のやり取りも自由でsplumeはその間に介在しない。
今後ユーザーが増え、ユーザー間の創作活動やアイテムの売買が盛んになれば、splumeはより画期的で斬新な仮想世界に”進化”していくのではないだろうか。
splume
http://www.splume.com/service/jp/
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